2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

文字の洪水に流されない

大きな本屋に足を入れると、溢れんばかりの文字と色の渦に最初は眼をしばたたかせ、目当ての本が隙間ない整列の中から見出されると心踊り、他の本の装丁やら帯やらあとがきやら出だしやらポップやらを眺めているうちに次第に飽きとともに嫌気がさして退出す…

お引越し

職場の場所が神保町から霞ヶ関に移って、引越しの慌しさに紛れて、生活も慌しく過ぎ行くのを感じる。神保町でよく通った立飲みのバーにお別れを言いにMさんとのみに行く。ダブルベイというこじんまりとした、しかし小粋なその店は、カウンターに陽気なルー…

意識に関するメモ

意識は実在するか?と問うとき、まずはその語の使用が問われねばならない。まずは、意識。「意識は」と語る時点において、すでにして意識なるものの何であるかが、問う者によって認識されていなければ問いそのものが成立しないであろう。だからこう問う以前…

六本木周遊

今日は友達のゴン太郎のライブにMちゃんと一緒に六本木へ。ライブはいつものように愉しんだけれど、ついでにミッドタウンとヒルズも周遊してきた。あたりまえのようにイルミネーションで溢れかえっていて、買い物目当ての集団や家族連れやらカップルたちで…

東京地裁にて想う

今日は仕事で、ある刑事事件の初公判を傍聴してきた。裁判の傍聴などというのは初めてなのだけれど、小さな法廷でそれは行われた。検察の席にいるのは駆け出しの感が強い若い男で、一方弁護側には気勢の上がらない国選弁護士がついていた。小説や映画なんか…

哲学の魔でない限りは

最近はウィトゲンシュタイン(及びその関連本)ばかりを読んでいる。おれがウィトゲンシュタインの哲学を知ったのは、大学時代に出会った永井均著『ウィトゲンシュタイン入門』によってである。この本の求心力は絶大で、偉大な入門書とは入門をうたいながら…

誰とも会いたくない

今日は会社の課の歓送迎会で、幹事ということもあって、普段使わない神経細胞を動員したので非常にくたびれた。二次会もしっかりやって、愛憎交々の酔狂連中がようやく帰途につき始めたとき、いつものようにモッサンが三次会をやろうと持ちかけてくるが、確…

テクネーなきテクノロジーの蔓延

気がつけば師走である。この日の経つの早さはなんだろう。毎日が金太郎飴のように思えるようであっても、それは思えるだけであって、実際には刻一刻と違う「今」を生きているのだけれど、何やら齢も20代の最後の年となると、それすら瑞々しく感じるための間…

涙が・・

今日は友人の結婚式に行ってきた。恵比寿にある東京ウェスティンで、それはそれは華やかではあった。おれはこれまでも方々の結婚式に出ては、ギターで余興も何度かやっているけれど、基本的にこれらの行事に呼ばれるのはやはり億劫ではある。村上春樹が何か…