春の宵にl

また季節が巡ってきた。
勤め先の歓送迎会にて、間延びした、砂を噛むような時間が過ぎていった。
昔なら、こんな時間の浪費にいちいち苛立っていたところだが、歳月が人間を変えるのか、単に感受性が鈍磨しているだけなのか、なんの感情の起伏もなくただ時間が移ろっていった。
と、斜に構えるような話でもないのだが。

急行電車の中。ジャッキー・ マクリーンのスイング・スワング・スワンギンを聴きながら揺られるのが心地いい。
I love you。cole porterの名曲。

いつかルディ・ヴァンゲルダー・マスタリングのファースト・エディションで聴いてみたい一枚。

ハードバップの音色がなぜこんなにも耳に心地いいのか。
その理由を小賢しく言語化したところでしょうがない。
極端なわかりやすい旋律、極端に奇をてらった旋律の両方を峻拒した地点にハードバップが位置している。

だから70年代に入ってリバイヴァルのムーブメント(というより再評価)があったし、現代でも基本的にジャズの正統はハードバップみたいなところがある。

また、ポツリポツリと記録を再開する。