未映子

ヘヴン

先週末はアホ友のM美から荷電あり、なんでも家にゴキブリが出たとのことでヘルプミーとのことだったので、月島くんだりまで行ってきた。 たまたまディセントというけったいな、しかし身の毛もよだつホラー映画を観てたばっかりに戦闘態勢になっていたので、…

偉大なる無頓着

電車の中吊りを見やると、川上未映子のポーズをきめたドアップが飛び込む。本当に、やめてほしいものだ。帯に現代の樋口一葉とある。そして例によって山田詠美やら池澤夏樹の綿菓子みたいな無内容な言辞が添えられていて、脱力を強くさせてくれる。彼らはか…

芥川賞受賞に思う

川上未映子が芥川賞受賞、という報に、嬉しさではなく寂しさがこみ上げてくるのはなぜなのだろう。(精神性において)思い焦がれた人間が遠くへ行ってしまうことの寂しさか、あるいは一つの類稀な才能が権威による承認によって俗化していく寂しさか。いずれ…

乳と卵

川上未映子の『乳と卵』を読了。豊胸手術をする人は、一体胸に何を入れようとしているのだろうか、それが未映子の端的な疑問としてこの作品は書かれた、というようなことをトークショーで言っていた気がする。書き手の意図、というものはそれこそ読み手の取…

頭の中の政略結婚

未映子の『頭の中と世界の結婚』を聴きながら。いやあ・・深まってるよ世界が。夜のしじまに溶けて流れてゆくような旋律、歌声。 これまでの100%もぎたて果実のジュースみたいな歌も好ましいのだけれど、いよいよなんだか彼女の歌になってきたというか。…

ファイア!

今日は川上未映子の『わたくし率〜』の対談(聞き手・豊崎由美)を聞きに、神保町にある三省堂・自遊時間に行ってきて、会社がそもそも神保町だから、なんだかそこに川上未映子が現れるのが不思議な感じがしたのだけれど、時間よりだいぶ前に到着して、普段…

わたくし率イン歯ー、または世界

川上未映子の佳作『わたくし率イン歯ー、または世界』を読んで、今は遡ること7年前・・ええ?もうそんなに経過したのか、トラルファマドール星に連れ去られたビリーのような時間の波の中に放り込まれた気分になっている夜下がりなわけであるが、その7年前…