旅・たび・他比

アラスカから帰って来て1ヶ月が経つ。 官庁街で会計的雪かき仕事に明け暮れていると、眼に見えない塵が肩に積もっているのに気がつかない。 塵はやがて体内から精神へと侵食し、やがて人をだめにしてしまう。アラスカへはジョン・クラカワーのベストセラー…

熊本空港に降り立つ時の景観は牧歌的でいい。きれいに区画された田園、整然と配置された藍に塗られたトタン屋根たち、へ細長く走る白川・・・。 そして熊本市から日本3大松島の天草へ向かう。雨のおかげでせっかくの景観も映えなかったが、夏や秋に来ると楽…

絨毯売り的人生

トルコから昨日帰って来、時差惚けの心地よい非現実感もようやく醒めつつある。 対流圏と成層圏の境目あたりにある、神々しい青と朱色の織りなす光景から一挙に下降して雲をすり抜けると、灰色に覆われた成田の田んぼ畑が眼界に広がる。 ああ、帰ってきたの…

疾駆する闇

まだハイテクノロジーにさらされていない、いわゆる発展途上国を旅すると、 思ってもみない世界の中に没入することで、思ってもみないプリミティブな感情が生起することがある。ラオスに行ってきた。日本との気温差は多い時で20度くらいで湿潤な気候なのだ…

シンプルな生活

仕事でスマトラ沖に行ってきた。津波災害から3年が立ち、復興の後の様子をほんの断片的にではあるが確認することができた。仕事とはいえ、上空から、船上からの美しい眺めをぼんやりと見ているだけで、心が洗われていくのがわかる。透きとおる波間を泳ぐカ…

いざ鎌倉

昨日は友達のマダ子さんと鎌倉へ行ってきた。 東海道線は大船で降りて、そこから北鎌倉まで歩き、そのまま鎌倉まで足を伸ばした。大船から北鎌倉までは歩いて25分ほどであろうか、雑多な建物が建ちならぶ田舎くさい景観の中、幅狭い歩道をぐいぐい歩いて行…

ワシントン雑記

ふだん時差ぼけた生活をしているから、3時間ほどのうつらうつらの睡眠でワシントンに着いてもなんら時差を覚えないのは得なのか。ワシントンは道路がよく整備されている。ダレス空港からの車道は5車線で、道沿いに桜並木が林立していて、春にはきっと花を…