金色の雲子のしたで

 友達の菊地美保(vo)のライブに浅草まで行ってきて、待ち合わせにユミちゃんとマユミちゃんはしっかり織り込み済みの遅刻をしてくれたのだけれど、浴衣姿がとても似合っているうえ綺麗だったので全然赦せた。19時くらいに浅草寺に行ったらば軒並みシャッターを下ろしてるところで、観光名所なのにこのやる気のなさってやっぱすごいというか、バンコクを見習ってほしいくらいなのだけれど、そこはやっぱ東京下町なのだからまあいいかという気分。弊店ギリギリであげまんじゅうを食べ、お賽銭を投げてお参り。あっは、これで願いが叶うとほんとうに有難いのだけれどなあ。「あっは」は埴谷『死霊』の感嘆詞、かなり気に入りました、あっは。
 ライブは最近彼女が事務所に所属して作ったユニットM2Kという、男女ボーカル2人でギターがバッキングするという構成。いつも聴いていて元気をもらえる。そして、曲の構成にしても、歌唱力にしても、一級品である。もう一休さんのテーマが流れてくる感じなのである。隅田川に反響する暖かな音楽が聴衆をつつんだ。
 そして夜はライブ友やら彼女の二丁目のゲイ友やらと合流してガヤガヤ浅草で終電まで。ぷふぃ。帰りの中の電車でも凝っと『死霊』に読み入る。酒がある程度入ってるほうが何か、いい感じだ、この書物。